ひとりごと


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私は怒られたくない、失敗したくない、嫌われたくないを基準に行動している

カウンセリングで、患者さんがちょっと元気になる言葉を作ります。

今日はその中で、患者さんと一緒に考えたそんな「言葉」を紹介します。
053.gif「私は怒られたくない、失敗したくない、嫌われたくないを基準に行動している」


田中さんは入社5カ月目の25歳OLです。

ある日、田中さんの上司は朝から仕事が忙しく、夕方まで何も食べずに働き詰めでした。

空腹の上司は田中さんに「果物が入ったパンを1個買って来て」と頼みました。

会社から15分ほどのところにある美味しいパン屋さんに
アプリコットのパンと、リンゴのパンがありました。
田中さんはどちらを買ったら良いのか迷い、何も買わずに会社に戻りました。

美味しいパンを楽しみに待っていた上司は、
どちらでも良いのに何も買わずに帰ってきた田中さんに驚き落胆しました。

田中さんは再度パンを買いに行きましたが、
既に閉店時間を過ぎていて、結局パンを買うことは出来ませんでした。

田中さんは25歳にもなってパンを買ってくることさえ出来なかったこと、
迷った時に上司に電話で確認出来なかったことを情けなく思っていました。

カウンセリングが進むにつれて、
田中さんは気づいていなかった自分の思いに気づきました。

アプリコットのパンを買ったら、
「リンゴのパンが良かったのに」と上司に怒られるかも知れない(>_<)

リンゴのパンを買ったら、
「アプリコットのパンが良かったのに」と怒られるかも知れない(>_<)

上司に電話をすると
「忙しい時に電話をかけてくるダメな部下」と怒られるかもしれない(>_<)

と田中さんは無意識に考えていたのです。

田中さんは自分の行為が怒られるのが怖いから
「怒られないようにする」ための行動だと気づきました。

田中さんはこんな自分がイヤだと思いました。

「怒られるから、しない自分」より
「怒られても喜んでもらえる為に、する自分」になりたいと思いました。

「怒られるのがイヤだから、しない」という自分の行動パターンを手放すために、
053.gif「私は怒られたくない、失敗したくない、嫌われたくないを基準に行動している」

という「言葉」をセラピストと一緒に考えました。

田中さんは、
今まで無意識でやっていた行為の意味に気づけて、とても喜びました(^-^)
そして、この言葉を毎日自分に言って聞かせることにしました。

ちょっと驚かれるかも知れませんが、
田中さんは、この言葉を自分に言って聞かせると、自分を客観的に見直すことができ
未来に希望が持て、前向きな良い気分になるそうです(^-^)v

田中さんは本当に愛情を持って人の為に行動したいのに、
人に怒られるのが怖くて、怒られない為に行動してしまう自分がとても嫌でした。
だけど、今ではこの言葉を自分に言い聞かせることで

少しずつですが、怒られても愛情からの行動が出来るようになってきています。

良かったです001.gif


※田中さんは仮名です。プライバシー保護のため、内容を損なわない形で改変されています。
by co-ko-ro | 2011-05-26 19:14