ひとりごと


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今は怒られるのが怖くていいよ

カウンセリングで、患者さんがちょっと元気になる「言葉」を作ります。

今日も、患者さんと考えたそんな「言葉」を紹介します。

053.gif「今は怒られるのが怖くていいよ」


近藤さんは入社1年目の26歳のOLです。

ある日近藤さんは、掃除中にパソコンとインターネットをつなぐランケーブルを壊してしまいました。

近藤さんは出社前の上司にランケーブルが壊れたことを電話で報告しました。

上司は出社すると、今日することを色々と近藤さんに指示しました。
けれども、ランケーブルについては何の指示もありませんでした。
近藤さんは上司が「ランケーブルを買って来て」
と言うまで待っていたらいいのかなと思い
自分からは聞きませんでした。

暫くして、ランケーブルのことを思い出した上司は近藤さんに
「買ってきたの?使えるの?」と聞きました。
「壊れたので使えません」と近藤さんが答えると、
上司は「ランケーブルのような、無かったら仕事にならないようなものは
早急に直すか、直らなければ買って来るかして、自主的に行動して欲しい」と注意しました。

近藤さんは自主的に動けず、ただ指示を待っていた自分を情けなく思いました。

近藤さんを肯定しながらカウンセリングを進めていくと
近藤さんはなぜ自分が自主的に動けなかったのかに気づきました。

出社した上司に、ランケーブルについての指示を仰いだら
ランケーブルを壊したことについて怒られると思っていたこと(>_<)

「今からランケーブルを買いに行ってきていいですか?」と聞いたら
自分が壊したことを上司が思い出し怒られると思っていたこと(>_<)
に気づきました。

ランケーブルを壊したことで上司に怒られるのが怖くて
ランケーブルの話に触れないように
自分が壊したことを無かったことにして失敗を隠そうとしていることに気づきました。

近藤さんはこんな自分が嫌だと思いました。

さらに、肯定しながらカウンセリングを進めていくと
近藤さんはランケーブルのことに触れずに壊したことを無かったことにして自分を守っていることに気づきました。

「自分を守る行為」より「仕事や周りの人に役立つ行為が優先出来る自分」になりたいと思いました。

セラピストは、自己肯定感が低いと、どうしても自分を守ってしまう行為が多くなり
自分の自己肯定感が上がると、自分を守らなくても良くなるので
周りの人や仕事を優先する行為が出来るようになると説明しました。

そして自己肯定感を上げるには今の自分を自分で肯定してあげることが大切だと説明しました。

近藤さんは心から自分の自己肯定感を上げたいと強く思いました。

そこでセラピストと一緒に
053.gif「今は怒られるのが怖くていいよ」

という言葉を作りました。

そして「今は怒られるのが怖くていいよ」という言葉を毎日自分に言ってあげることにしました。

近藤さんはこの言葉を自分に言ってあげると
怒られるのが怖くて自由に行動出来ない自分を思い出し
今は怖いけど、自己肯定感が上がれば怖くなくなる自分が想像でき
ちょっと前向きな良い気分になります(^^)v

近藤さんは本当は怒られてもいいから人の為になる行為をしたいと思っています。

けれども、今は怒られるのが怖くて、怒られないように自分を守ってしまう自分をちょっとずつですが許せるようになってきています。

そして、自分の失敗を隠さないようにもなってきています。
良かったです001.gif

※近藤さんは仮名です。プライバシー保護のため内容を損なわない程度に改変されています。
by co-ko-ro | 2011-11-21 23:06